結婚をやめさせるための調査が増加
結婚相手について調べることを「婚前調査」「結婚調査」などといいます。
この調査の内容や目的は、以前とはずいぶん変わってきました。
この調査についてご紹介しましょう。
家柄より本人の行動調査が主流に
昭和以前は婚前調査は非常に一般的でした。
調べる内容は、主に相手の家柄や実家の評判でした。
今日、このような調査を行うのは主に資産家・名家・旧家に限られるようになってきています。
変わって今日主流なのは、結婚相手当人の調査です。
浮気調査と同様の手法で尾行・隠し撮りし、プライベートでは何をしているのかを調べるのです。
疑わしい相手の証拠取りが目的に
では、どういう場合に結婚相手の行動調査が依頼されるのか?
昔は特に問題がなさそうな場合も、「一応」相手の家のことを調べたものでした。
今日、そんなあらさがしは一般的ではなく、調査を依頼してこられるのは、相手への疑念が濃厚な場合です。
- 渋谷のIT企業勤務の高給取りらしいが、仕事の実態が不明(関東で異常に多い相談)
- 勤務先・学歴・経歴に嘘があるような気がする。
- まじめな人物に見えない。普段の生活ぶりを確認したい。
- 交際相手がたくさんいて、遊ばれているのではないか?
- 娘は結婚詐欺に遭っている気がするが、当人は耳を貸さない。
- バツが多すぎる。人物像の実態を知りたい。
- 女性経験の少ない息子がお金をどんどん取られているようだ。
こんな疑いがある時、結婚話をどんどん進行させてはダメです。
いったん保留して裏を取らないと、とりかえしのつかない人生の損失につながります。
その裏取りの手段として理想的なのが行動調査なのです。
まじめに仕事をしてなかったり、他の異性交遊があれば、行動調査ですぐわかります。
独身と偽っているが既婚者で子持ち、などという場合も一発です。
外回りの営業マンなのに遊んで時間をつぶしてる人間なら、それも簡単につかめます。
半グレ・ヤクザ・裏社会の友人と疑われる人物との接触が多い場合は、それが誰なのか確認した方がいいかもしれません。
パチンコ屋に入り浸り、競馬場に通い詰めているなら、ギャンブル中毒だから即アウトです。
ギャンブル中毒者は何日も我慢できないので、調査期間中に必ずそういう場所に行きます。
借金の額を調べるのは違法ですが、複数のサラ金に出入りが多ければ、間違いなく多重債務者です。
このように、問題がある人物を行動調査すると、自らの行動で大変多くのことを語ってくれるのです。
結婚を思いとどまらせるには客観材料が必要
親の目から見て、どう考えても結婚を許すべきではない相手でも、娘・息子を説得するのは大変です。
親の意見など「古い人間の偏見」と切り捨てて、聞き入れないことが多いです。
しかし、一目でおかしいと分かる写真がいっぱい並んだ行動調査報告書を見せられたら、目も覚めるのではないでしょうか?
このように第三者が調べた客観情報なら強い説得力があるのです。
ズバリ、そんな説得材料を手に入れるために調査を依頼する親御さんも増えています。
親の再婚相手も要チェック
婚前調査というと、親が子供の結婚を心配してするのが普通でした。
しかし、最近は親の再婚を心配して子供が依頼してくるケースも増えています。
- 久しぶりに実家に帰ると見知らぬ女性が住み着いていた。父の死後、彼女は住み続けるのか?
- 老父の交際相手が不審人物。子供と疎遠になるようけしかけている。
「後妻業」といって、資産家老人男性の後妻になって資産を横取りすることで生きている女性がいます。
公正証書遺言書というものを秘かに作らせる手法で、子供が相続すべき遺産をすべて奪っていきます。
公正証書遺言書は裁判所の判決と同じ効力を持つ強力なもので、それを覆すのはほとんど不可能なのです。
しかも存命中は当人以外検索できないので、子供が公正証書遺言書の存否を確認することができません。
相手の行動調査から切り崩していくしかないと思います。
本当に老父を愛してくれている人なら、結婚後は相続の権利は当然あるでしょう。
しかし最初から遺産目的で、子供にはビタ一文渡さないというような人なら、結婚は何としても食い止めねばなりません。
ここでも父親を説得する客観材料が問題になります。
子供がいくら自分の言葉で訴えても「父の人生最後の幸せより、遺産相続が心配な薄情な子供」と思わせるばかりになる危険が大きいです。
そうなると「遺産は全額妻のものに」という遺書を自分の意思で書くことにもなりかねません。
おかしい人物は行動調査をかければ、不審な点がいっぱい出てくるものです。
それを動かぬ証拠として見せつければ、お父さんも目を覚ましてくれるはずです。